世田谷区の遺品整理に伴う片付けの感想・1
久しぶりにいいお天気。
この季節の晴れは、自然と父のことを思い出します。
亡くなってちょうど1年がたってしまいました。
ここのところ母と遺品整理の話題がちょくちょく出ます。
どんなふうにするものなのか気になってネットで調べてみたりしていました。
最初に「遺品整理」で検索するとすぐ「業者を探す」という文字がいっぱい。
代行してくれる会社がたくさん存在することにまずビックリしました。
遺品整理は、処分するものを分別し、形見を分けあい、お掃除するというのが大きな流れ。
リアルな話、遺品とはいえ正しい廃棄が重要なポイントなんですねえ。
いざ父の部屋に入っていると、もう使わないベッド、ゴルフセット、そしておびただしい数のトロフィー。
母も私もわりと片づけ魔なところがあるので、父には悪いけどトロフィーの捨て方なんて頭痛のタネにしか見えません。
とりあえず見積もりだけでもやってみよう。
というわけで、ネットで見つけた町の業者さんに依頼したら金額もおおかた予算内で済むことがわかりました。
しかもやりたいと思っていたかたづけがなんと半日で終わる!
この時点で母も私もけっこう乗り気になり、結局今日、正式に依頼することになってしまいました。
うちは弟もいるけどこういう時にはまったく役に立たないので、代行業者があるって本当に助かります。
片づく、ということでちょっとテンションが上がってしまったけれど、形見は母としんみり探したいと思っております。
世田谷区の遺品整理に関する色々な感想・2
終活という流行語に便乗したのか、わたしが月1で参加する交流会でもひんぱんにこの単語をきくようになりました。
最初は興味がなかったんですが、先日「終活バーチャルツアー」というおもしろそうな催しがあったので思わず行ってきました。
終活では、葬儀、お墓、形見や遺産相続と並んで遺品整理についても決めておいて、残された人に遺志として記録しておくのがベターだと言われます。
遺品整理は最近クローズアップされていますが範囲が漠然としているので、もし自分ならどんな風に整理してほしいかをイメージするのが大事なんだそうです。
架空のアパートの一室に住んでいるという仮定でその見取り図を見ながら、捨てたいものは何か、日頃から何を整理整頓しておけばいいかを考えます。
私も始めは蔵書や服や空き缶や…と毎週のゴミ捨てから発想が抜け出せなかったのですが、3人ずつのグループでやっているといろんなアイデアが出ておもしろくなってきました。
形見の置き場所を決めておくとか、そもそも物を増やさない生活をするべきとか、日常の中でできることはいろいろあります。
いざ処分するとなったら遺品整理専門の会社というのもあるので、めぼしいところの電話番号もメモしておけばというご親切な意見を出す人もいました。
死ぬ準備も楽じゃない、自分が死ねば必ず誰かを巻き込むのが現代人の死にざまなんでしょうが、こうやって楽しみながらシュミレーションしておけば意外と実践的で役に立ちそうです。
世田谷区の遺品整理関連で見た様々な感想・3
私の祖父の三回忌がそろそろ近づいて、この二年ちょっとの間は静かに時間が流れたようでいて、いろんなことが起こりました。
祖母は当時の悲しみからだいぶ元気を取り戻し、我が家はというとお葬式の時おなかにいた次女がしっかり歩いたりしゃべったりするようになっているんだから、何だかあっという間です。
今年は、遺品整理をして祖母の住んでいるアパートを少し片づけることにしました。
祖母はそのままでもいいと言ったけど、少し足が悪くなっているので家の中で転ばないように物を減らすのがその目的。
部屋の雰囲気を変えすぎない、祖母が残す物と捨てる物を決めるという約束で業者に入ってもらうことにしました。
祖母は、何を残して部屋のレイアウトをどうするか、前日の夜に考えてたら眠れなかったと言っていました。
作業当日は私の母も立ち会って遺品整理の業者さんに来てもらいました。
もしかして、祖父の形見を前に祖母は泣いちゃうのかな?と心配していましたが、陣頭指揮をとってスタッフさんをフルにこき使っていたらしいです(笑)。
祖母の遺品整理のイメトレはかなり明確かつ綿密だったみたいで、使わないものは残さず、部屋の広さも以前より十分確保されて母が口を出す必要は全然ありませんでした。
いざとなったら気丈な祖母、かっこいいです。
世田谷区の遺品整理行った上での感想・4
昨日の晩管理組合の会合に行ったときの話です。
ごみ置き場にすごい物が捨ててあったそうです。
なんとお仏壇。
僕はごみ捨てを家でやったことがなくて全く気がつかなかったのですが、掲示板にはそういえば「変なものを捨てるな」という怒りのこもった貼り紙が以前からありました。
いったい誰が、と黙って話を聞いていると、うちのマンションは住人の層や間取りからいって仏壇を置く可能性は低く(といっても全戸チェックしているわけじゃないので推測ですが)、仏壇が結構立派なものだったのでよその人が捨て場所に困って置いて行ったのではという推理が支持されていました。
組合員の中に遺品整理の仕事をしている人がいて、彼によるとこういうケースはよくあるのだということ。
仏壇に限らず、捨て方がわからなかったり、一度に大量の処分品が出たりするのが遺品整理につきものなんだそうです。
不法投棄という意識も薄くこっそり置いていくというのが問題になっているので遺品整理業も廃棄物処理の資格をきちんと持つようにしているとか。
僕はこの聞きなれない仕事に耳ダンボでしたが、会合の話し合いはごみ置き場に監視カメラを置くかどうかが次の議題にされ、仏壇の処分方法はこの遺品整理士さんのアドバイスを受けて無事解決する流れと相成りました。
世田谷区の遺品整理に伴う様々な作業の感想・5
仕事の合間を見つけて公園へジョギングへ行くのが、最近唯一の楽しみになってたりするんだけど、今日は偶然懐かしい人に遭遇。
昔お世話になっていた会社社長の奥さん。
向こうは犬の散歩をしてて自分とすれ違ったんだけどすぐわかった。
社長が元気か聞いたら、なんと心筋梗塞で去年亡くなったと。
びっくりして声が出なかった。
今までは会社をつぶさず維持するのが大変で、自分の生活などないも同然だったけど、こないだやっと部屋の遺品整理を終えて、引っ越しもして少し落ち着いたところだという。
今、社長業は僕の先輩にあたる人にまかせ、奥さんも役員として何とかやってると。
聞いてる話はどれもうそみたいで信じられなかった。
何よりあのパワーの塊みたいだった社長がもういないなんて。
「不思議なんだけどね」
亡くなる一か月前に社長はこの犬を奥さんに買ってくれて、もしものことがあったら会社をどうしたいか、お墓や遺品整理をどうするかなんてことを奥さんに話したんだそうだ。
縁起でもないと怒ったら、今はやりの終活だと笑ってて、結局その通りになってしまった。
でも、会社が続いているのもその指示のおかげだし、犬も忘れ形見になってくれた。
頭の整理がつかないままだったけど、何だか人生の終わり方は社長らしい。
奥さんが、遺品整理で出てきた昔の物、渡したいからまた今度会おうと会社の連絡先を教えてくれた。
ついでにお墓の場所も。
僕も会社を始めましたと、社長に報告しに行こう。
コメント